「全員が全データを見られる」状態は情報漏洩の温床

共有スプレッドシートやフォルダで業務データを管理していると、 本来見せる必要のない人にまで、給与情報や顧客の個人情報が見えてしまうことがあります。 「うちは全員信頼できるから大丈夫」と思っていても、 退職者のアカウントが残ったまま、誤操作で重要データを削除されたなど、 権限設計をしていないことが原因のトラブルは少なくありません。

📌 この記事でわかること

  • 権限設計をしないことで起きるリスク
  • アクセス権限を設計する基本の考え方
  • 共有フォルダ運用とアプリの権限管理の違い
  • 権限設計を始める手順
管理者 部署責任者(閲覧+承認) 一般メンバー(自分の担当分のみ)

役職・役割ごとに「見える範囲」を段階的に狭める設計が基本

アクセス権限設計、3つの基本原則

  1. 必要最小限の原則(最小権限)
    業務上必要な範囲だけにアクセスを絞る。「念のため全部見えるように」は事故のもと。
  2. 役割ベースで権限を設計する
    個人ごとに設定するのではなく、「一般メンバー」「部署責任者」「管理者」のように役割単位で権限を定義し、 異動・入退社の際もその役割に割り当て直すだけで済むようにする。
  3. 閲覧と編集を分けて考える
    「見られるけど編集できない」「自分の担当分だけ編集できる」など、 閲覧権限と編集権限は別々に設計する。

共有フォルダ運用 vs アプリの権限管理

観点 共有フォルダ・スプレッドシート 業務アプリの権限管理
閲覧範囲の制御 ✕ ファイル単位でしか分けにくい ◎ 項目・行単位で制御可能
編集履歴の追跡 △ 変更履歴はあるが誰が何をか把握しづらい ◎ 操作ログを自動記録
退職者アカウントの整理 ✕ 共有設定の消し忘れが起きやすい ◎ アカウント無効化で一括遮断
誤操作の防止 ✕ 権限があれば誰でも削除できる ◎ 操作権限自体を役割で制限

権限設計を始める4ステップ

1
役割を
洗い出す
部署・役職ごとに
登場人物を整理
2
見える範囲を
決める
役割ごとに閲覧可能な
データ範囲を定義
3
編集範囲を
決める
誰が何を編集・承認
できるかを定義
4
試作画面で
権限を確認
実際の画面で
各役割から見え方を検証
⬜ 権限設計をしていない
  • 全員が全データを閲覧・編集できる
  • 退職者の共有設定が残ったまま
  • 誰が何を変更したか分からない
  • 誤操作で重要データが消えるリスク
🟢 役割ベースで権限設計
  • 役職・部署ごとに見える範囲が制限される
  • アカウント無効化で退職者を即遮断
  • 操作ログで誰が何をしたか追跡できる
  • 権限のない操作はそもそも実行できない
🛠️

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