「今、誰がどこで動いているか」をすぐに答えられますか

人材派遣では、スタッフ・派遣先・契約期間・勤怠という4つの情報が常に動きます。1件ずつは単純でも、掛け合わせた瞬間に管理が難しくなります。派遣先から「明日1人増やせますか」と聞かれたときに、空いている人をすぐ答えられるかどうかが、そのまま受注の差になります。

多くの会社では、スタッフ名簿はExcel、契約書はフォルダ、勤怠は紙かメール、稼働状況は担当者の頭の中、という分かれ方をしています。どれも存在しているのに、掛け合わせられない状態です。

📌 稼働管理でよく起きること

  • 契約終了日が近いスタッフを、直前まで把握していなかった
  • 空いている人材を探すのに、担当者へ電話で聞いて回っている
  • 勤怠の締めが月末に集中し、請求と給与が遅れる
  • 資格の有効期限が切れたまま現場に出てしまった

情報は揃っているのに、つながっていない

派遣管理でよく言われる「情報が足りない」は、実際にはほとんどがつながっていないという問題です。スタッフの名簿も、派遣先の契約も、勤怠の記録も存在します。ただ、それぞれ別のファイルにあるため、「今週末に空く人で、この資格を持っている人」といった横断的な問いに答えられません。

期限の管理も同じです。契約終了日、資格の更新日、健康診断の期日は、それぞれ別の場所に書かれています。人が定期的に見に行かなければ気づけない形になっている限り、抜けは必ず起きます。

勤怠が月末にまとめて届く構造も、締め作業を圧迫します。日々の記録が現場から届いていれば、締めは集める作業ではなく確認だけで済みます。

別々に持っていると、掛け合わせた質問に答えられない 情報が分散 名簿はExcel 契約はフォルダ 勤怠は紙とメール 横断できない 空き人材は 電話で聞いて回る 期限は見落とす 稼働で一元管理 誰がいつまで どこで動くかが 1画面で分かる

必要なのは新しい情報ではなく、スタッフ・派遣先・期間・勤怠をつなぐこと

「人」ではなく「稼働」を中心に組み立てる

POINT 1

稼働(アサイン)を1件の単位にする

スタッフ名簿を中心に作ると、同じ人が複数の現場に入ったときに表現できません。誰が・どの派遣先で・いつからいつまで、という1件を単位にすると、現在の稼働も過去の履歴もそのまま追えます。

POINT 2

空き状況は、手で更新せず結果として出す

空きリストを手で書き換える運用は必ず古くなります。稼働の期間さえ登録しておけば、指定した日に空いている人は自動的に絞り込めます。更新作業そのものが不要になります。

POINT 3

期限は「通知」まで含めて設計する

契約終了・資格更新・健康診断の3つは、日付を持つだけでは足りません。何日前に、誰に知らせるかまで決めて初めて抜けが止まります。担当者の記憶に頼らない形にします。

POINT 4

勤怠はスタッフ本人がその日に入れる

現場からスマホで打刻・報告できる形にすると、月末の集中がなくなります。締め作業が「集める」から「確認する」に変わるだけで、請求と給与の遅れが解消します。

POINT 5

単価と条件を、稼働の記録に紐づける

請求と給与の計算根拠が、担当者のメモではなく記録側にある状態にします。担当が変わっても同じ条件で計算でき、確認のたびに契約書を探す必要もなくなります。

💡 最初に着手するなら「1」と「3」

稼働を1件として持つこと期限の通知を決めること。この2つで、空き人材の把握と契約切れの見落としという、受注に直結する2点が改善します。

同時に動く現場が増えたときに差が出る

スタッフが数十名までなら、Excelでも十分に回ります。差が出るのは、同時に動く現場が増えたときと、担当者が複数人になったときです。

観点 稼働管理アプリ Excel+個別ファイル
空き人材の把握 ◎ 日付を指定して絞り込める × 担当者に聞いて回る
契約終了の把握 ◎ 事前に通知が届く × 直前まで気づかない
勤怠の集約 ◎ 日々届き、締めは確認だけ × 月末に集中する
複数担当での共有 ◎ 同じ情報を同時に見られる △ ファイルの版がずれる
始めやすさ △ 設計と移行が必要 ◎ 今のファイルのまま始められる

稼働管理を立ち上げる4ステップ

1
今の情報の
置き場所を並べる
名簿・契約・勤怠が
どこにあるか洗い出す
2
稼働1件の
項目を決める
誰・どこ・期間・単価を
最小構成で定義する
3
期限の通知先を
決める
契約終了と資格更新を
何日前に誰へ出すか
4
勤怠の入力を
現場に寄せる
スマホから日々
入れる形に変える

📌 過去分の移行は最小限でいい

全スタッフの過去の稼働履歴まで移そうとすると、導入自体が止まります。今動いている稼働と、これから始まる契約だけを入れれば、翌月から効果が出ます。

ファイルを分けたままの場合と、稼働で束ねた場合

🟡 ファイルを分けたまま運用した場合
  • 「明日1人」の依頼に即答できず、機会を逃す
  • 契約終了日を直前に知り、更新交渉が間に合わない
  • 月末に勤怠が集中し、請求と給与が遅れる
  • 資格の期限切れに気づかないまま現場に出してしまう
🟢 稼働を中心に一元管理した場合
  • 条件を指定すれば、空いている人がその場で出る
  • 契約終了の前に通知が届き、更新交渉に入れる
  • 勤怠が日々届き、締めは確認だけで終わる
  • 資格の期限が近い人を事前に把握できる

派遣業のシステム化というと大がかりに聞こえますが、実際に効くのは稼働を1件として持ち、期限を通知に変えることの2点です。ここが動き出すと、受注対応の速さと締め作業の負担が同時に変わります。

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