対策を決めたのに、同じ不良がまた起きる

お客さまから不良の連絡があり、是正処置報告書を出した。対策も書いた。ところが半年後、同じ不良がまた見つかる。調べてみると、対策は決めたものの、ほかのラインには広げておらず、効果を確かめた記録もなかった。

この記事では、是正処置報告書に書く項目と記入例、応急処置との違い、そして対策の効果を確かめるところまで追いかける仕組みを整理します。不良が見つかったときに最初に出す報告の書き方は不良報告書の書き方で扱っているので、ここでは原因と再発防止の部分に絞ります。

是正処置でよくある困りごと

  • 応急処置だけで終わり、原因まで手が届かない
  • 原因が「作業者の不注意」で止まっている
  • 対策の期限と担当が決まっていない
  • 効果を確かめないまま報告書が閉じられる

原因を取り除いて、同じことを起こさないための処置

是正処置は、起きた不良や問題(不適合)の原因を取り除き、同じことが再び起きないようにするための処置です。見つかった不良品を選別したり作り直したりするのは「応急処置(修正)」で、是正処置とは分けて考えます。

種類目的例
応急処置(修正)今ある不良を広げない在庫の全数を検査する・不良品を作り直す
是正処置原因を取り除き、同じことを起こさない治具を変えて位置がずれないようにする
予防処置(の考え方)まだ起きていない問題を先に防ぐ同じ治具を使うほかのラインにも広げる

ISO 9001を取得している会社では、規格の箇条10.2「不適合及び是正処置」で、不適合の内容やとった処置、是正処置の結果を記録に残すことが求められています(正確な要求事項は規格の原文で確認してください)。お客さまによっては、決まった書式(8Dレポートなど)で出すよう指定されることもあります。

是正処置報告書に書く主な項目

項目書く内容記入例
不適合の内容何が、いつ、どれだけ起きたか10月14日出荷分のカバーA、穴位置ずれ 12個
応急処置今ある不良への対応在庫と工程内の420個を全数検査、不良3個を隔離
原因なぜ起きたか(発生と流出の両方)発生:治具の位置決めピンの摩耗/流出:検査で穴位置を測っていなかった
是正処置原因を取り除く対策と、担当・期限ピンを交換し点検項目に追加(設備係・10月25日)/検査項目に穴位置を追加(品証・10月25日)
水平展開同じ原因が起きうるほかの場所同じ治具を使うBラインも点検
効果の確認いつ、何を見て確かめるか11月末までの出荷分で穴位置の不良0件を確認

原因は、不良が作られた理由(発生)と、検査で見逃して外に出た理由(流出)の両方を書くと、対策の抜けが減ります。原因を掘り下げるやり方はなぜなぜ分析で扱っています。「作業者の不注意」で止めず、なぜ不注意で起きる作り方になっていたのかまで進めます。

報告書を出した時点で、追いかけが止まる

項目紙Excelアプリ(データ)
対策の期限書いて終わり見に行かないとわからない期限が近いと担当に知らせる
効果の確認忘れられる確認日の列が空のまま確認が終わるまで「未完了」で残る
過去の事例ファイルを探すファイルごとに分かれている製品・原因で検索できる
水平展開伝わったかわからないメールで連絡展開先ごとに完了を記録

いちばん多いのは、報告書をお客さまに出した時点で「終わった」ことになり、効果の確認がされないままになる形です。効果の確認は対策から数週間〜数か月後になるため、紙やExcelでは思い出すきっかけがありません。

効果の確認まで追いかける仕組みにする4ステップ

1
書式をそろえる
項目と記入例を決め、誰が書いても同じ形にする
▶
2
対策に担当と期限を付ける
対策ごとに担当者と期限を決めて登録する
▶
3
効果の確認日を決める
いつ、何を見て確かめるかを最初に決めておく
▶
4
確認が済むまで閉じない
効果を確かめて承認されるまで、未完了として残す
ポイント 1

対策を一つずつ分ける

1つの報告書に対策がいくつもあるときは、対策ごとに担当と期限を分けて管理すると、どれが終わっていないかがわかります。

ポイント 2

ヒヤリハットともつなげる

不良になる前の「ヒヤリ」も同じ仕組みに残すと、ヒヤリハット報告書から先に手を打てることがあります。

ポイント 3

4M変更とつなげる

対策で治具や手順を変えたときは、4M変更として記録し、変更後の品質も確かめます。

対策が「出して終わり」にならない

紙・Excelの場合
  • 報告書を出したところで止まる
  • 効果を確かめた記録がない
  • 過去の似た不良を探せない
アプリで管理した場合
  • 対策ごとに期限と担当が決まり、近づくと知らせが来る
  • 効果の確認が済むまで一覧に残る
  • 製品名や原因で過去の報告書を検索できる

是正処置の記録がたまると、どの工程・どの原因の不良が多いかが見えてきます。改善の優先順位を決める材料としても使えます。

その業務、アプリ化するとどれだけ変わる?
1分で無料診断

質問に答えるだけで、アプリ化の効果と年間削減できる時間・コストがわかります。

1分で無料診断する→

是正処置を、効果の確認まで追いかけられる形にしませんか?

「是正処置報告書を出したあと、効果を確かめないまま終わっている」「同じ不良が忘れたころにまた起きる」といったお悩みがあれば、まずはご相談ください。
SHISAKUBAが最短1週間で試作品をご提案します。

無料で試作を相談する→