外注に出した品物が、今どこにあるのかわからない

メッキに出した部品がいつ戻るのか、担当者に聞かないとわからない。外注先に預けた材料が何個残っているのか、誰も把握していない。外注先からの請求書が届いてから、注文した数と違うことに気づく。外注に出した後の流れが、社内の記録から抜け落ちている状態です。

この記事では、外注管理で追うべきこと、有償支給と無償支給の違い、外注で起きやすい問題と、外注の発注から受け入れまでを1つの記録でつなぐ手順を整理します。外注先との取引の条件によっては、発注内容を書面で渡すことなどが法律で求められる場合があります。詳しくは公正取引委員会・中小企業庁の案内で最新の情報を確認してください。

外注でよくある困りごと

  • 外注に出した品物がいつ戻るかわからない
  • 外注先に預けた材料の残りがわからない
  • 請求書が届いてから数や単価の違いに気づく
  • 外注先ごとの納期遅れや不良が見えない

外注に出した仕事を「頼む・預ける・待つ・受け取る」でつなげて追う

外注管理は、自社の工程の一部を社外に頼むときに、発注・材料の受け渡し・納期・受け入れと検査・支払いまでを1件ずつ追うことです。製造業では、メッキ・塗装・熱処理・溶接・機械加工など、自社に設備がない工程や、忙しい時期にあふれた仕事を外注に出すことがよくあります。

外注管理は「頼む・預ける・待つ・受け取る」を1件ずつつなげて追う自社外注の発注受け入れ・検査次の工程へ外注先加工(メッキ・熱処理など)預かった材料の保管納品注文書(品目・数・納期・単価)支給品(材料・部品を渡す)加工品の納品・納品書外注先にある「預けた材料の数」と「まだ戻っていない数」を見失いやすい

自社と外注先の間を行き来する、注文・支給品・納品の流れ

材料を仕入れる発注と違うのは、自社の材料や部品が外注先に出ていき、加工されて戻ってくる点です。社内の工程の途中に外注が挟まるので、外注の状況が見えないと工程全体の納期も読めなくなります。

有償支給・無償支給・材料も外注先で手配の違い

やり方有償支給無償支給材料も外注先で手配
中身材料を外注先に売り、加工後に製品として買い取る材料を外注先に預けて、加工だけを頼む材料の手配から加工まで外注先に任せる
材料の持ち主外注先に移る自社のまま外注先
自社で追うこと支給した数・金額と、買い取った数・金額預けた数・加工して戻った数・残っている数納期と品質。材料の指定を守っているか
気をつけること支給の売上と買い取りの金額をきちんと分けて記録する外注先にある自社の材料を棚卸で数え忘れる材料の値上がりが単価にそのまま乗る

どのやり方を選ぶかは、材料の品質を自社で管理したいか、外注先の手間をどこまで減らしたいかで決まります。会計での扱いは方法によって変わるため、仕訳の方法は顧問の税理士・会計士に確認してください。

外注の記録に残す主な項目

  • 外注先・発注日・発注番号
  • 品目・加工の内容・数量・単価
  • 納期と、外注先から返ってきた回答納期
  • 支給した材料・部品の品目と数
  • 納品された数・検査の結果・不良の数
  • どの製番・指示書の仕事か

紙・Excelで外注を管理すると

項目紙Excelアプリ(データ)
発注の記録注文書の控えをファイルに綴じる担当者ごとに別のファイル発注番号で1か所にたまる
戻りの予定担当者の頭の中納期の列を目で探す今週戻る予定・遅れている物が一覧で出る
預けた材料記録がないことが多い支給と戻りが別シート支給数と戻った数の差が自動で出る
請求との照合請求書と控えを見比べる手作業で突き合わせる受け入れた数と単価から支払額を出せる

発注の漏れや重なりを防ぐ考え方は発注漏れ・二重発注を防ぐ仕組み、戻ってきた品物の検査は受入検査とはで紹介しています。

外注の発注から受け入れまでを1つの記録でつなぐ4ステップ

1
外注先と加工を登録
外注先ごとに加工の種類と単価を持たせる
▶
2
製番から外注を発注
どの仕事の外注かを番号で結ぶ
▶
3
支給と回答納期を残す
渡した材料の数と、外注先の回答を入力
▶
4
受け入れで締める
納品数・不良を入れ、残りと支払額を出す
ポイント 1

回答納期を必ず残す

こちらが頼んだ納期と、外注先が答えた納期を分けて残すと、遅れが出そうな物を前もって拾えます。

ポイント 2

預けた材料は外注先ごとに見る

外注先ごとに「預けている数」を見られるようにしておくと、棚卸での数え忘れや、行方不明を防げます。

ポイント 3

外注先の成績を数字にする

納期遅れと不良の回数を外注先ごとに集計すると、次にどこへ頼むかを決める材料になります。

外注の流れがつながると、何が変わるか

紙・Excelの場合
  • 外注に出した物がいつ戻るかわからない
  • 預けた材料の残りを誰も知らない
  • 請求書が来てから数の違いに気づく
  • 外注先の良し悪しが感覚で語られる
アプリで管理した場合
  • 今週戻る予定と遅れが一覧で見える
  • 外注先ごとに預けている数がわかる
  • 受け入れた数と単価で支払額を確かめられる
  • 外注先ごとの納期遅れと不良が数字で見える

外注を含めた工程全体の進み具合は工程管理表とは、注文書の書き方は発注書と注文書の違いでも扱っています。

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