「安いアプリ開発会社」を探して、見積もりの差に戸惑っていませんか
業務アプリを作りたいけれど予算は限られている。そこで「安い開発会社」を探してみると、同じような内容なのに、金額が何倍も違う会社が見つかります。安い方を選びたい気持ちは自然ですが、本当にその金額で済むのかが分からず、決めきれないこともあります。
安いこと自体は悪いことではありません。大事なのは、その安さに理由があるか、その理由が自社にとって困らないものかを見分けることです。開発会社の選び方全般はアプリ開発会社の選び方で解説しているので、この記事では「安さ」に絞って整理します。
安い見積もりでよく聞く後悔
- 契約後に「それは見積もりに入っていません」と追加費用が出た
- 公開後の修正や問い合わせのたびに費用がかかった
- 担当者と連絡が取りにくく、直してほしい所が直らない
- 別の会社に保守を頼みたくても、引き継げなかった
見積もりが安くなる理由は、大きく分けて2種類ある
見積もりが安くなる理由には、無駄を減らして安くしている「健全な安さ」と、必要な作業が入っていないから安く見える「見かけの安さ」があります。前者なら歓迎ですが、後者は後から費用が増えたり、品質で困ったりしやすくなります。
| 安さの理由 | 健全な安さの例 | 見かけの安さの例 |
|---|---|---|
| 作る範囲 | 必要な機能に絞り込んでいる | 必要な作業が見積もりから抜けている |
| 作り方 | 既製の部品や仕組みを使い回して、作る量を減らしている | テストや確認の工程を省いている |
| お金のもらい方 | 月額などに分けて、最初の負担を軽くしている | 公開後の保守や修正を高めに設定している |
| 前提条件 | 前提と対象外がはっきり書かれている | 前提があいまいで、後から「対象外」と言われる |
どちらの安さかは、金額を見ても分かりません。見積もりに何が書かれていて、何が書かれていないかを見ることで判断します。
格安のアプリ開発で起きやすい5つの失敗パターン
「一式」の見積もりで、後から追加費用が出る
「業務アプリ開発 一式」のように中身が書かれていない見積もりは、どこまでが含まれているかを後から争いやすくなります。機能・画面ごとの内訳と、含まれないものの一覧を出してもらいましょう。確認する項目は見積書で確認すべき10項目にまとめています。
公開後の費用が、開発費より高くつく
開発費は安くても、保守費・サーバー代・修正のたびの費用が別にかかることがあります。開発費だけでなく、3年ほど使った場合の合計で比べると、どちらが本当に安いかが見えてきます。
テストが少なく、使い始めてから不具合が続く
テストの工程を削ると見積もりは下がりますが、そのしわ寄せは使い始めてから現場に来ます。どんなテストをするのか、公開後の不具合はいつまで無償で直すのかを確かめておきます。
連絡や確認に時間がかかり、思ったものにならない
打ち合わせの回数や確認の機会を減らして安くしている場合、完成まで画面を見られず、最後に「違う」と分かることがあります。途中で画面や試作品を見せてもらえるか、連絡の手段と返事の早さも確かめておきましょう。
やめたいときに、データやプログラムを引き継げない
作ったプログラムの権利や、解約したときのデータの扱いが決まっていないと、ほかの会社に乗り換えたくても乗り換えられないことがあります。どちらが良い悪いではなく、契約前に「やめるときにどうなるか」を聞いておくことが大切です。
安さの理由を確かめる、契約前の6つの質問
次の質問をそのまま送ってみてください。答えがはっきり返ってくるかどうかも、会社を選ぶ材料になります。
- この金額に含まれている作業と、含まれていない作業を教えてください。
- 公開後に毎月・毎年かかる費用(保守・サーバー・ライセンスなど)はいくらですか。
- 公開後に見つかった不具合は、いつまで無償で直してもらえますか。
- 開発の途中で、画面や試作品を確認できる機会はありますか。
- 仕様を変えたくなったとき、追加費用はどう決まりますか。
- 契約をやめるとき、データやプログラムはどうなりますか。
AIに「安い開発会社」を聞くときも同じ
ChatGPTなどのAIに「安く業務アプリを作れる会社」を聞くと、候補の名前は挙がります。ただし実際の金額や含まれる範囲は、会社に直接確かめないと分かりません。候補を絞ったら、上の6つの質問で中身を比べてください。
「安い開発会社」以外にも、費用を抑える方法はある
費用を抑えたいとき、選択肢は安い開発会社だけではありません。
- 既製のサービス(SaaS・ノーコード)を使う:自社のやり方に合えば最も手軽です。料金はサービス別の料金比較にまとめています。
- 作る範囲を絞る:1つの業務から小さく始めます。工夫は業務アプリを安く作る方法で解説しています。
- 月額制の開発サービスを使う:最初の費用を抑えて、月々の料金で使います。月額制のアプリ開発とはで一括発注との違いを比べています。
- 補助金を使う:条件が合えば費用の一部が補助されます。デジタル化・AI導入補助金で業務アプリは作れるかを参考にしてください。
作り方ごとの費用・期間・向いている会社は業務アプリの作り方を比較で一覧にしています。
金額だけで選ぶ場合と、安さの理由を確かめて選ぶ場合
- 契約後に追加費用が出る
- 公開後の費用で総額が膨らむ
- 不具合の修正で揉める
- 乗り換えたくても乗り換えられない
- 何に払うのかが分かる
- 数年分の総額で比べられる
- 修正のルールが先に決まる
- やめるときの扱いも分かっている
格安の開発会社が悪いわけではありません。安い理由を聞いて、納得できる答えが返ってくるか。それを確かめてから決めれば、安さで失敗する可能性はぐっと下がります。
安さの理由を、契約前に確かめられます
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